西洋音楽思想のはじまり

西洋音楽思想の源は、音が秘める秩序への驚きにありました。
古代ギリシャのピタゴラス学派は、弦の長さの単純な整数比から美しい音程が生まれることを見いだし、響きの背後には宇宙を貫く数学的秩序があると考えました。
この思想はボエティウスを経て中世ヨーロッパへ受け継がれ、バッハの時代に至るまで音楽は芸術であると同時に、世界の調和を映し出す学問としても理解されていました。
互いの声が溶け合う体験
私たちが歌う一つひとつの声にも、この秩序は宿っています。
一つの音には基音だけでなく、数多くの自然倍音が含まれています。歌い手が互いの声をよく聴き合い、その倍音が美しく調和したとき、それぞれの声は独立した存在でありながら、一つの大きな響きへと溶け合います。
このような響きの体験こそが合唱の一番の面白さであり、合唱でしか味わうことのできない喜びです。

ハルモニア・アフラータが目指すもの
私たちハルモニア・アフラータが目指すのも、そのような響きです。
一人ひとりが耳を澄まし、互いの声を受け入れ、一つの響きを共に創り上げること。その調和の中に、人と人とを結び、さらに私たちを超えた大きな秩序へと心を開く力が宿ると考えています。
Harmonia Afflata とはラテン語で「霊感に満ちた調和」を意味します。
私たちは、合唱を通して多彩な調和の世界を楽しみ、その豊かさをともに探究していきたいと願っています。